転職の面接で好印象を期待できる自己紹介の仕方とは？
自己紹介と自己PRは異なることを知ろう
自己紹介と自己PRは、言葉は似ていますが面接官の知りたい内容は異なります。自己紹介とは応募者がどのような人かを知るためのもので、あいさつをしたあと氏名や職歴、簡単な志望理由などを伝えます。
一方自己PRは、応募先企業で生かせる強みやスキルをアピールする内容です。これまでに身につけたスキルや、強みを生かした実績などをもとに、応募先で実現したいことを話します。
自己紹介の中には、「自己PRを交えて」と求められるケースもあるため、質問に合わせて内容を整えましょう。
転職面接で自己紹介を求められる理由
転職の面接で、なぜ自己紹介を求められるのでしょうか？面接官の意図を知り、好印象の受け答えをしましょう。
応募者の緊張をほぐしたい
面接に訪れた応募者は緊張しているケースが多く、本来の人柄を見るためにも緊張をほぐそうとして、自己紹介を求めます。会話のきっかけになる自己紹介から、そのあとの質問へとスムーズに移ろうとしています。
自己紹介の内容から質問を発展させたい
面接官は自己紹介の内容にもとづき、採用に関する質問を進めます。そのため、強みやアピールにつながる経験などをわかりやすく簡単に伝えることがおすすめです。
コミュニケーション能力を確認したい
自己紹介を通した面接冒頭のやりとりで、応募者のコミュニケーション能力の高さをチェックします。自己紹介を求められた場合、1分で・志望理由も交えてなどの条件があれば、指示を守った適切な回答をしましょう。
職歴をチェックしたい
面接官は事前に提出した職務経歴書で概要は把握していますが、職歴が正しいかや、職歴の具体的な内容を確認する目的があります。ただし、面接中の質問で経歴やスキルなどを詳しく話せる機会があるはずなので、自己紹介では端的にとどめましょう。
転職の面接で行う自己紹介に必要な項目
転職の面接で自己紹介をする場合、以下の4つの内容を答えましょう。面接の冒頭で行うケースが多いので、長すぎないこともポイントです。
氏名
応募者の氏名を伝えます。在職中の場合、職場の会社名や部署名から名乗ってもかまいません。
氏名を伝えたあとで、「本日は面接のお時間をとって頂きありがとうございます」など感謝の言葉も伝えましょう。
現職または前職での仕事内容や役割
現職や前職で担当した仕事内容や役割、積み重ねた経歴などを簡単に話します。企業名・職種・勤務期間がわかれば十分です。
経験した職場が多い場合は、特に応募先と関連のある最近のものを自己紹介であげましょう。
これまでに身につけた強みやスキル
応募先の業界や職種と関連のある強みやスキルを、手短に伝えます。例えば、事務職としてタスク管理を徹底しチェック体制を整えたことで、業務の効率化と正確性のアップにつながった、などです。
締めの言葉に志望動機を簡単に入れる
締めの言葉とは「本日はよろしくお願いいたします」などですが、その前に志望動機を添えると働く熱意が伝わります。簡潔にわかりやすい表現で伝えましょう。
転職の面接で自己紹介をするポイント
転職の面接で自己紹介をするときは、以下の3つのポイントを押さえて行いましょう。
1分程度にまとめる
面接の冒頭で求められる自己紹介は、簡単に1分程度にまとめましょう。このあとの質問で詳しく答えればよく、1分を超えて長く話すよりも第一印象をよくする表情を心がけます。
1分程度で話すには事前練習がおすすめで、ストップウォッチを使った面接対策がおすすめです。
好感の持てる身だしなみと態度を心がける
面接官の第一印象を左右する身だしなみと態度は、面接直前にもう一度チェックしましょう。視覚情報が、5割以上第一印象に影響するといわれているため、特に姿勢・視線・表情に注意します。
自分では気づきにくい内容なので、事前にスマホで録画して確認する、または友人や家族にチェックしてもらって、第一印象に配慮しましょう。
面接官が聞きたい要点をくみ取る
自己紹介を求められたとき、「自己PRも交えて」「志望動機も含めて」などと指示される場合もあります。上の見出しであげた自己紹介の内容に加えて、簡単に自己PRなどを交えて伝えましょう。
特に指示のない場合は、面接官の様子や言葉から簡単な自己紹介にとどめるか、求められていないものの志望動機まで伝えた方がいいかを判断し、面接官の知りたい自己紹介にまとめます。
転職の面接でする自己紹介の例文
転職の面接でどのような自己紹介をすればいいか迷った場合、以下の例文を参考にしましょう。ただ自己紹介を求められただけではないケースも、あわせて紹介します。
簡単な自己紹介をする場合
○○○○（あなたの氏名）と申します。本日は面接のために貴重なお時間を頂きありがとうございます。
私は◇◇大学卒業後、△△株式会社の経理担当として3年勤務いたしました。その中で月次・年次決算の作成と財務諸表の作成と取りまとめを行いました。
業務の中で効率化とコスト削減に取り組んで成果をあげ、監査にもスムーズに対応できたことは、御社での業務にも貢献できると思っております。本日はよろしくお願いいたします。
職歴やスキルも含めた自己紹介の場合
○○○○（あなたの氏名）と申します。本日はお時間をとって頂きありがとうございます。
私は□□大学卒業後、株式会社△△へ5年間営業職として勤務いたしました。法人営業を行う中、クライアントとの関係構築をしつつ新規顧客開拓も行い、目標達成をし続けました。
御社へ入社後は培ったスキルと経験を新たな業界でも生かし、業績をあげて貢献したいと考えております。本日はよろしくお願いいたします。
志望動機を交える場合
○○○○（あなたの氏名）と申します。私は以前の職場である◇◇百貨店で、服飾雑貨売り場を担当しておりました。
3年間勤務する中で、お客様ひとりひとりとより密に関わって仕事をしたいと考えるようになりました。
御社の化粧品販売では、前職で培った現場での提案力を生かし、担当したお客様との関係を構築し、御社の業績に貢献したいと考えております。本日はよろしくお願いいたします。
転職の面接の自己紹介で注意すること
転職の面接で自己紹介を行う場合、以下の3点に注意して内容を準備し当日を迎えましょう。
内容を盛り込みすぎない
自己紹介は1分程度で話せる簡単な内容なので、盛り込みすぎると長くなってしまいます。面接官から途中で話を止められる恐れもあり、すると面接冒頭でより緊張するでしょう。
1分間に話せる量は文字数にして300字程度です。あらかじめ自己紹介用の文面をまとめてみて、300字を大幅に超えていないか確認しましょう。
問題のない長さの自己紹介ができたら、自己PRや志望動機を含めたパターンも考えます。
経歴を全て話さない
経歴を自己紹介で話そうとすると1分を超えやすく、長くなりすぎます。経歴の概要は事前に提出した職務経歴書を通して伝わっているため、その中でも特に面接官へアピールしたいものをピックアップした方が印象に残ります。
時系列に経歴を話し始めると、複数の職場を経験した人ほど長くなりがちです。また経歴についての質問はこのあと聞かれる可能性が高いため、自己紹介で詳しく話す必要はないでしょう。
詳しい志望動機まではなさない
志望動機を自己紹介へ含めてもかまいませんが、具体的な内容を話すことは避けましょう。面接の質問の中に志望動機に関するものがきっとあるからです。
尋ねられていない内容を長々と話しては、面接の段取りに支障をきたすかもしれません。コミュニケーション能力に疑問を持たれないためにも、自己紹介では簡単な志望動機の説明にとどめましょう。
面接に向けた事前準備
転職の面接には、自己紹介以外の質問も対策をしてのぞみましょう。面接を控えたときにおすすめの、事前準備を解説します。
回答のポイントをまとめる
面接の質問対策は、用意した回答を丸暗記せず要点だけを覚えましょう。想定した質問文と異なった場合、臨機応変に言い換えにくい恐れがあるからです。
回答のポイントがまとまっていればその他の質問の要点も活用できるのでおすすめです。
鏡を見ながら答える練習をする
回答の要点をまとめたあとは、実際に話して答える練習をしましょう。メモを見ながら答える練習をするだけでなく、鏡を見ながら、またはスマホで自分の姿を撮影しながら行うと、話す態度の確認もできます。
見た目や態度もあなたの印象を左右するので、質問に答える姿のチェックも忘れずに行いましょう。
友人や家族に聞いてもらう
自分で質問に答えるチェックをしつつ、家族や友人などに面接官役を頼んだ練習もおすすめです。想定質問をそのまま読み上げず言い換えてもらうと、さらに効果的です。
ただし家族や友人相手では照れてしまう、または本番を想定した面接をしづらいという方は、プロに相談する方法もあります。
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まとめ
①自己紹介と自己PRは異なることを知ろう
②転職面接で自己紹介を求められる理由を学ぼう
③転職の面接で行う自己紹介に必要な項目を知ろう
④転職の面接で自己紹介をするポイントをチェックしよう
⑤転職の面接でする自己紹介の例文を参考にしよう
⑥転職の面接の自己紹介で注意することを学ぼう
⑦面接に向けた事前準備を行おう
