人材派遣の面接で10年後の自分の答え方とは?

2023.05.15

10年後の自分について聞かれたら、具体的な将来のイメージを話し、成長意欲をアピールしましょう


人材派遣の面接で10年後の自分を聞く理由は、あなたの成長意欲や将来のビジョンを描く能力があるか、業務に対する理解などを確認するためです。企業とともに成長できる人材か、自社に合う人物かを見極める目的もあります。

面接官の意図を把握し、適切な答えを伝えましょう。回答は結論から始めて、理由を述べるとわかりやすくなります。

仕事に関係のある内容にして、あなたの強みや目標達成のための取り組みを話し、プライベートな事柄は控えてください。派遣先企業の職場や業界に合う10年後の姿をイメージして具体的に話すと、面接官は自社との相性が良い人材だと期待します。

10年後だけでなく5年後などの場合でも、用意した回答の要旨は使えます。他にも、10年後どのような立場にいるか、仕事を通してなりたい自分などの質問があった場合も、言い回しを変えれば同じ要旨で答えられるでしょう。

10年後の自分を聞く理由は、あなたの成長意欲を知るためです

人材派遣の面接で、あなたの10年後の姿を聞く理由は5つあります。企業側があなたの何を知りたくて尋ねるか把握し、ふさわしい答えを準備してください。

5つの理由とその内容をひとつずつ紹介するので、あなたの強みをアピールできる回答にまとめましょう。

・成長意欲を見たい
仕事を通して成長したい気持ちがある人は、入社後積極的に業務に携わり、より良くしようと動きます。業務を成長意欲のある人材に任せれば、成果だけでなくその人自身も成長して、次の機会へつながると期待できるからです。

従業員の成長は企業の利益アップにつながり会社の発展にもつながるため、10年後の目標に向けて取り組める人を企業は欲しがっています。

・将来のビジョンを描く能力を見たい
10年というやや長い期間について具体的なビジョンを描ける人は、目標達成のために考えて行動できる人だと捉えられます。仕事では目標をかかげてその道のりを考えることが必要なため、中長期的なプランを具体的に立てられる人は、将来のビジョンを描く能力があると判断するでしょう。

会社の発展は10年以上の長い時間をかけて少しずつ進むケースが多いため、将来を見据えた仕事ができる人材を求めています。

・自己分析はできているか?
志望する業務とあなたのスキルや経歴が合っているかを、あなたが描く10年後の姿を聞いて確かめる目的もあります。自分のことがわかっており、将来どのようになれるか、またはなりたいかをイメージできるかをチェックする質問です。

・業務内容を理解しているか?
人材派遣はすでに職種が決まっていることが多いため、その職種での10年後の自分を話しましょう。回答から仕事内容に対する理解度をチェックします。

企業の属する業界やその企業について聞かれた場合に困らないよう、会社名がわかった段階で会社概要を調べておくこともおすすめです。会社情報は人材派遣会社の担当も持っているので、気軽にお尋ねください。

・自社の求めるスキルの確認
将来のキャリアプランがある人は、現段階で基礎的なスキルを持っています。10年後は今よりスキルアップしているため、そのもとになるスキルがある、または身につけようとしているかをチェックします。

【企業側の質問の意図を知ることも対策になる】
企業側がなぜ10年後の自分を質問するか理解すると、求められる答えがわかります。ポイントを押さえた答え方ができると、あなたの長所が面接官へはっきり伝わり、面接官も判断しやすいです。

10年後ではなく5年後の自分を聞かれる場合もありますが、質問の意図は同じでしょう。

10年後の自分を答えるときは結論から始めて理由づけをし、わからなければ自己分析をしましょう


10年後の自分を答えるときは、まず簡潔に将来の姿を伝え、次にそう考える理由を言います。職場で担当する業務の将来について、具体的なイメージを話すとわかりやすいです。

人材派遣の場合、契約の更新を続けて10年同じ会社で働く人もいます。10年後も同じ会社・職種で働いた場合のイメージを伝えましょう。

面接官に意欲を伝える答え方と注意点を紹介します。

【答え方のポイント】
・自分の強みをどう生かすか?
資格やスキル、これまでの経験をこの職場でどう生かすかを込めて、10年後の自分のイメージを固めましょう。今できることを発展させた内容にすると説得力があります。

・目標達成のためにしていること
10年後の自分のイメージを実現するには、現在の努力が欠かせません。そのために取り組んでいる資格の勉強やスキルの習得などを伝えます。

これから取り組もうと考える事柄を挙げて話すのも良いでしょう。

・世の中の流れに合っている
世の中の流れを予想して、それに合った10年後のあなたのイメージを伝えます。面接官が現実的ではない印象を受けると、世の中の流れを把握できていないと思われるかもしれません。

【注意点】
・仕事に関係のないことは避ける
人材派遣の面接での回答は基本的に仕事に関する内容を指すため、10年後の働く自分の姿を話しましょう。職種に関係のないプライベートな目標は控えて、仕事をする上での目標を選んでください。

・曖昧にしない
面接官は中長期的な目標に対して具体的な目標を立てることができるかを知りたいため、曖昧な表現は控えましょう。一生懸命頑張るなど、精神的な内容だけでは計画的な成長が難しいため、初歩的な資格の取得や売上目標額などを掲げると曖昧さを回避できます。

・自分の望みだけを主張しない
ワークライフバランスを大切にしたいと言っても、自分の希望だけを組み込んだ10年後の姿を話すのは控えましょう。企業理念や経営方針などを参考にし、職場のあり方にそぐわない目標設定にすると、面接官へ企業に合う人材としてアピールできます。

【イメージできないとき】
10年後の自分をイメージできないときは、自分自身を知るために自己分析をしましょう。あなたが本当にやりたいこと・強み・弱みなどを分析し、客観的に自分を見つめてください。

自己分析の結果は、志望動機など他の質問に対する回答にも使えます。

やり方は、
・自分史を作成する
・ツールを使う
・これまでの困難を書き出す
などがありますので、取り組みやすい方法を選びましょう。

回答には具体的な10年後の自分の姿を挙げ、成長意欲があるとアピールします

人材派遣先で希望する職種により、10年後の自分のイメージはさまざまでしょう。働く中で成長したいとアピールするために、質問する意図をとらえ答え方のポイントを押さえた回答例を紹介します。

自己分析をした人はその結果も参考にして、あなたらしく面接官に好印象を与える回答を準備しましょう。

【OK回答例】
「私は事務のスペシャリストになりたいと考えております。前職でより専門的な仕事に興味がわきました。

従業員の勤怠管理や採用管理にたずさわる中で、業務のIT化を実感しました。今後もIT化は拡大するので、現在勉強中の社会保険労務士の資格取得とあわせて、ITスキルも身につけたいと思っております」

「私は10年後、潜在ニーズを正確に把握して答えられる営業担当になっていたいです。営業職としてこれまで働く中で、お客様に買って頂くためには信頼関係が不可欠だと学びました。

信頼関係は1日2日ではできず、何度もお客様とコミュニケーションを取る中で築くものと実感し、信頼関係の構築の大変さも知りました。10年かけて信頼してくださるお客様をひとりでも増やし、お客様も気づいていないようなニーズを捉えて提案していきたいと思います。

そのために、現在は傾聴力や分析力、論理的思考を高める学習を続けています。」

【NG回答例】
「10年後は世界各地を巡って、珍しい料理を食べに行きたいです。幼い頃から料理に興味があり、大学時代には全国各地をめぐって料理を味わっていました。

仕事をして貯金をし、10年後に世界各国をめぐるための資金を準備したいです。」

→プライベートな内容は直接仕事に関係がないため、避けてください。この例文では世界各国や料理を挙げていますが、飲食業界や食品関連の企業などでなければ関連付けが難しいです。

結論が自分のためだけに働きたいと言っている印象を受けるため、会社に貢献できる内容にしましょう。

【10年後の自分の回答は似た質問にも使える】
10年後はあくまで目安であり、5年後や3年後など年数が変わった場合でも用意した回答が使えます。

その他には、
・今の目標と実現するためにするべきことは?
・10年後どのような立場にいると思うか?
・仕事を通してどんな自分になりたいか?
・経済状況は10年後どう変わっているか?
などがあります。回答の要旨を覚えておき、質問に合わせて答え方を変化させましょう。

(まとめ)人材派遣の面接で10年後の自分の答え方とは?

1.10年後の自分について聞かれたら、具体的な将来のイメージを話し、成長意欲をアピールしましょう
人材派遣の面接で10年後の自分を聞き、あなたの成長意欲を確かめます。簡単にそのイメージをあげてから理由を答えましょう。

目標達成のために取り組んでいることも話しますが、内容は仕事に関することにします。

2.10年後の自分を聞く理由は、あなたの成長意欲を知るためです
人材派遣の面接であなたの10年後を聞かれたときは、スキルや経歴にもとづく具体的な姿を話しましょう。企業はあなたの回答から、成長意欲や将来のビジョンを描く力、業務内容の理解度などをチェックします。

3.10年後の自分を答えるときは結論から始めて理由づけをし、わからなければ自己分析をしましょう
10年後の自分を答えるには、結論から始めて理由を述べます。自分の強みの生かし方を挙げつつ、目標達成のための取り組みも答えましょう。

曖昧な表現や自己中心的な内容は避け、あくまで仕事における10年後の自分を話しましょう。

4.回答には具体的な10年後の自分の姿を挙げ、成長意欲があるとアピールします
面接で10年後の自分を答えるには、派遣先での職種の目標を具体的に挙げてそのために取り組んでいることや取り組みたいことを話しましょう。質問の年数が変わっても回答内容はそれほど変わりがないので、要旨はそのまま使えます。

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